お世話になりました
≪弘前オペラ30周年記念誌・2001/3/31発行≫より
私が初めてオペラと出会ったのは、中学生の時の『蝶々夫人』でした。蝶々さんが真っ赤な照明の中 で自害する場面がとても印象的でした。また、オーケストラが舞台の下の方で演奏していたのにも驚い
たのを覚えています。東北女子大学に入学し、大学の合唱団に入り山崎祥子先生の下で、仲間と作る ハーモニーの素晴らしさを知りました。それまでは、伴奏をしていれば良かった事もあってか、人前で 歌うことに抵抗を感じていましたが、教師を目指す私は、それではいけないと思い、合唱の世界に飛び 込んだのでした。
大学3年の時、大学の合唱仲間と共に『メリー・ウィドウ』に出演することになりました。それもあ のカンカン娘です。股関節を柔らかくするための柔軟体操をしました。ダンスは、鎌田先生が一緒に汗を流しながら指導してくだ さいました。
夏頃から、衣装に自分たちの体が入るようにと、ダイエットを心掛け、そのかいあって、全員が素敵な衣装を身につけて舞台に 立つことができました。
翌年は『蝶々夫人』でした。普段から男勝りの私には、和服での身の振る舞いはとても難しかったです。ヘアーの小野先生の指 示で、三日間髪を洗わないで髪を結ってもらったことも、今となっては楽しい思い出です。
オペラでは、懐かしい先生方や様々な業種の方々とも接します。公演本番、観客に姿を見せることのない人が大勢いることに気 づかされます。その人達と共に舞台を支えているという充実感がとても嬉しく思います。私のように、たくさんの思い出を持った 人達が弘前にも他県にも、30年分いると思います。
これからも、オペラ合唱団員として、微力ながら弘前オペラを支えていきたいと思います。
弘前オペラ合唱団 清野 真希子
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