お世話になりました
≪弘前オペラ研究会20年の歩み・1991/1/14創刊≫より
新しい日の夜明け
〜ミュンヘンに留学していた熊木さんが帰ってきて、その収穫を研究会のために生かしてくれることでしょう。そのほかのキャスティングも、研究会の適材が適所に生かされています。今年キャストに入らなかったは(主役級の人も含めて)合唱の中に入り、舞台を引き締めます。オーケストラは、中心になってくれる人がいて、去年以上に良い音がする筈です。(そうでなくてはモーツァルトはできません)今度こそが、第2期(新生・本格的)の出発になるでしょう。そうしなければなりません。私の責任も、軽いものではないと覚悟しています。
私は長いオペラ生活の中で特に多くの経験を、このようなかたちで生かすことができるのを、本当に幸運だと思っています。それをさせるもの、私を呼んでいる声。それは弘前オペラ研究会の情熱と努力と芸術への誠意です。どのように向上し、経済的基盤が整備され、日本中にその存在ありと知られるオペラ団体になっても、始めから今まで存続している”初心”だけは、忘れたり失ったりしないでいてほしいものです。
福永 陽一郎
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